地下アイドルの繋がりの実態がこんなに詳しく書かれた本を俺は初めて見た―――「地下アイドルと付き合うにはどうすればいいのか?」感想

最近、こんな本を読みました。

 

地下アイドルと付き合うにはどうすればいいのか?という本です。

 

いま話題の「繋がり」を徹底解説!

繋がりオタクは必読、ピュアなオタクは読んではいけない——。
ただのオタクだったはずが地下アイドルと付き合うことになった筆者が提案する最強の戦略とは?

「その女の子は裏でホストに通うことが趣味だったようで、日頃ライブや特典会でオタクのおじさんたちと接することに忙殺されている女の子がいかにそれとは異なる非日常を求めるかが垣間見えた気がしました」
「こうした女の子たちが多い界隈というのは、地下アイドル界隈の他には数えるほどしかありません。自撮り界隈、コンカフェ嬢、ホストの客、メンズ地下アイドルのオタク——そのあたりです」
「地下アイドルと付き合っている人で、優しいかどうかは置いておいてマトモな性格の人はむしろレアケースです」

地下アイドルと付き合うための方法だけでなく、恋愛を攻略するための普遍的なエッセンスから、メンズ地下アイドルの繋がりエピソードまで裏話満載。

 

【おもな内容】
1章 地下アイドル「繋がり」体験談
地下アイドルと付き合った経緯 / 偶然はどのようにして起こる? / 高校から付き合っていた彼女が地下アイドルになったAくん / いつの間にか有名メン地下の彼女になっていたBさん / 某地下アイドルの「繋がり事件」の実態

2章 「地下アイドル」というタイプの女には法則がある
地下アイドルには恋人がいる / 地下アイドルが恋人を作る理由 / 地下アイドルはどんな相手と付き合いたいと思っているか / 最近の地下アイドルが属する世界 / 「地下アイドル好み」の男

3章 地下アイドルと付き合うためのかんたんな準備
地下アイドルと付き合うための前提 / 「評価基準」を把握する / 性格よりも共通言語 / 境界線を引かず非日常を提供する / オタクとして振る舞うな

4章 狙った地下アイドルと付き合う方法
ゴールポストの設定 / 三つの出会い方 / 「オタクにならない」レアケース

5章 地下アイドルと付き合う方法
戦略的に行動しよう / 地下アイドル予備軍 / 「この人、地下アイドルかな?」 / 地下アイドルができあがる環境 / 彼氏にムカついてオーディション最終選考

Amazonの商品紹介ページより)

 

 

いや、誤解しないでほしいんですけど、私がこの本を購入したのは決してワイもワンチャンアイドルと付き合ってやるでー^^という邪な気持ちではないんです。本当なんです。

 

あじゃあ、なんで買ったのかというと、最近地下アイドルの「繋がり」というものに興味が出てきたからなんですね。

 

Twitterを見てるとよく流れてくるんですけど、最近の地下アイドルってめちゃめちゃ解雇事案みたいなものがSNS上で荒れまくってたりして、界隈にあんまり興味なくても目に入っちゃうみたいなところがあります。

 

で、その多くのパターンが「繋がり」関係なんですよね。この本にもまさしくそのことが書いてありました。

 

(略)そんな方が見れば、「地下アイドルと付き合うにはどうすればいいのか」などという本書のタイトルは、あまり良い気持ちがしないものかもしれません。それもそのはず。地下アイドルは年々数が増え、SNSなどを通じて影響力の大きなグループも少なくありませんが、世間でひんぱんに話題になることといったら、「あの有名地下アイドルの流出が出た」とか、「これは実は男との匂わせなんじゃないか」、「重大な契約違反が発覚したため」ーーー。そういった出来事の後に待ち受けているのは、往々にして地下アイドル生命の終了であったりします。

 

地下アイドル界隈で最近SNSに流れてきたものといったら、iLiFEの甘音ゆあちゃん、華瀬まいちゃん、シュレ犬のもなちゃん、などなど。ガッツリオタクじゃない人にとっては炎上トピックばっかり流れるものになってるんじゃないですかね。

 

私も個人的に音楽をかじっている関係で、メンズ地下アイドルの楽曲なんかを聴いてみたりすることもあるんですが、Albanoxというメン地下(今はAstralかもしれません)もチラッと調べものをしていたときに炎上トピックを目にした記憶があります。

 

まあここらへんは仕方ないというか、若くて魅力あふれる男女を活動させるって割とそういうことだよねーとは思ってるんですが、それにしたって気になるのは「じゃあ地下アイドルってどうやって繋がるんですか???」ってことじゃないですか。(圧)

 

まあその、マネジメント的な観点からしたらどういう構造で起こっている問題なのかを知ることで対策をとることができるというか、そういう話です、ええ。

 

それで肝心の本の内容なんですけど、けっこう短かったです。1時間もあればすぐに読み終わります。

 

ただ、めちゃくちゃ勉強になりました。いろんな意味で。

 

そもそも地下アイドルの繋がりってどうやって起こるの、という事例がいろいろと載ってる感じで、わりかしそれを読んでるだけでも非日常的なワクワクでお腹いっぱいになれます。

でもそれを紹介するだけでは終わらず、じゃあこれを読んでるあなたが実際に地下アイドルと付き合うにはどうすればいいのか教えてあげましょう、という内容でした。

 

私も純粋なビジネス上の興味から読んだわけですが、もしかしたらこれなら自分にもワンチャンあるかもな、と思えました。結局思ってるんかい。

 

緋弾のアリア最新巻(34巻)感想

緋弾のアリア最新巻(34巻)感想



赤松中学著・緋弾のアリア34巻 早天の嚮導艦(ナヴィガトリア)の感想になります。

【ストーリー】

前巻に引き続き、玲の國(レクテイア)から帰還した旧日本軍の軍人にしてキンジの祖父の姉にあたる遠山雪花が、同じ境遇を持つナチス・ドイツの魔女であるラプンツェル大佐を追う---というのが今回の本筋です。

そこそこ早い段階から登場しており、キンジとはお互いに「自分のほかにもヤバいやつがいるなぁ」的視線を向け合ってニヤニヤする仲、という稀有なポジションを獲得しているにもかかわらず今回初めてカバーガールとなったカツェも活躍…するかと思いきや、この巻もメインを張るヒロインはあくまでも雪花だったようです。

雪花の精神的な変化を描きつつ、「レクテイア」や「N」をめぐる話の核心にも踏み込んでいく回です。

<キャラクターについて>

ラプンツェル

今回、キンジ・雪花と敵対することとなるのが、このラプンツェルさんでした。ラプンツェルに関しては、個人的にまず特筆したいのがそのルックスです。特殊な事情により基本的に病弱キャラであり、痩せすぎていて眼窩が落ちくぼんでいる華奢で不健康な体、そしてそれを彩る可憐な髪や相貌。この巻で挟まれる彼女のイラストを見るたびに不覚にもときめいてしまいました。実は似たような特徴を持つキャラクターが緋弾のアリアにはほかにも存在していまして、それが32巻のキンちゃん教師回で登場する明磊林檎ちゃんなわけですが、内面的な特徴としてはまったく違っていて、かたやこころを病んでいてメンヘラ気味の林檎と、かたやひとつの目的を果たすために壮大な野望を企てる自尊心高めのラプンツェルとでは反対といってもいいでしょう(とはいえ、林檎ちゃんの低い自己肯定感や抱いていた希死念慮は家庭環境の問題に起因するものであり、それがキンジによってひとまず解決されたことで内面的特徴には大きな変化があったといえます。武偵を出し抜くほどの謎のトラップ作成スキルを持っているあたり、すっかり自己肯定感バリバリになった中3の彼女が東京武偵高校を進路として選択する未来が見えなくもありません)。

ラプンツェルは、この巻で新たに明かされた情報として「Nの協力者」というプロフィールがあります(180頁)。彼女の「総統命令を完遂するためにレクテイアの神々を地球に呼び寄せ終わりなき戦争を実現させる」という目的と、キンジの知るNの目的、すなわちネモが語った「この世界の人類とレクテイア人の共存」という題目とではかなり違うように思えます。そしてそれをもとに「戦争はモリアーティに阻止されるはず」と指摘されたラプンツェル

「ああ、お前はヤツらの意志を正しく知らないのだな」

と返しています。後述しますが、これがNという組織の理解に重要な発言であることは間違いなさそうです。